東北行 Vol.27
門脇小学校の玄関です。
着いた頃はご覧のように日も暮れて露出が合わなくてうまく撮れてませんが、復興を願う横断幕、見えますでしょうか。
津波による洪水だけではなく、ここでは火災による2次被害がありました。
ひん曲がった屋根とか見れば、当時のすごさが想像できますよね。
これで、もう2年が経ったんです。多くの子どもたちの歓声が聞こえるはずの小学校が今もこの惨状です。
この小学校から坂を上って数十メートルの所にある日和幼稚園の門です。
震災当日、 ここの通園バスが園児を乗せて一旦門脇小学校に着き、」そこでそばの階段を数十段駆け上がれば幼稚園に戻れるのにそのまま
バスに乗って園に帰る途中、渋滞に巻き込まれて、そのうち濁流に流され瓦礫の下に埋もれ、どこからか上がった火の手に包まれて、結局全員焼死したのでした。
園の付添職員と5人の尊い命がここで終わったのです。
何かせつなくて、やりきれない気持ちがこみ上げてきて、何とも言えない心境でした。
わかるでしょうか。
すぐ近くに地元の方々が、更地に偲んで作られた鎮魂碑には、「がんばろう!石巻」と書かれていました。
それより何より、地面に書かれた「絶対復興するぞ!」の文字が心に響きました。
じっとその碑を見ていると自然に涙が出てきました。
子を持つ一人の親として、子の無念さは何なんだろうって思いました。
遠く離れた岡山(津山)の地で、この現実をしっかり伝えていくことと人を慈しむ心を決して忘れないことは、私に課せられた重大な使命のように思いました。
改めて、亡くなられた方々や今だ行方不明の皆さまに対し、こころからご冥福をお祈り申しあげます。
2013年04月20日 00:00